一発合格! 漢検準1級のおすすめ勉強法&問題集を紹介

本記事では、漢検準1級に挑戦してみたい!という方向けに、私が漢字検定準1級に一発合格した勉強法(対策)と問題集を紹介しています。

この記事を読めば、

  • 漢検準1級に合格できるおすすめ問題集&勉強法
  • 漢検準1級 大問ごとの出題形式・対策
  • 漢検準1級のあれこれ(試験概要・申込方法・合格率一覧など)

が分かります。合格へのノウハウを余すところなくお伝えします!

はじめに:漢検準1級を受検したい方へ

漢検準1級は、2級までとは違い「知らなくても運よく正解できる問題」は圧倒的に少なく、しっかりとした試験対策が求められます。

読者の中には、書店で問題集をパラパラとめくり「ウッ、これは無理だ…」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私も、何も勉強していない状態で過去問を解いたら200点中40点という散々な結果でした。

しかし、問題集を中心にじっくり勉強した結果、本番では176点という高得点で一発合格できました。

漢検準1級を176点で合格!

「令和」最初の準1級合格者だぞ!

まずは、漢検準1級に合格するための勉強法から解説していきます。

漢検準1級に一発合格できる! おすすめ勉強法

それでは早速、漢検準1級に合格するためのおすすめの勉強法をポイントごとに解説していきます。

  1. まずは「頻出度順」の問題集を繰り返し解いて基礎を身につける
  2. 四字熟語を制する者は漢検を制す
  3. 書き取り問題は「許容字体」でOK!
  4. 声に出して読む
  5. 最後は「本試験型」模擬問題で腕試し&知識を補強しよう

順番に説明します。

まずは「頻出度順」の問題集を繰り返し解いて知識を身につける

漢検の問題集には、大きく分けて頻出順本試験型の2パターンがあります。

頻出順はその名の通り「よく出る問題」が掲載されているので、はじめのうちは頻出順の問題集で基礎を身につけると効率的です。

問題集は分からない・知らない部分を見つけることに意味があります。

ただやるだけではなく、次に正解できる自信のない問題(答えを見てもしっくり来ない or 次も間違えそうな問題)をピックアップしていきましょう。

使用した教材1:『漢字検定準1級 頻出度順問題集(高橋書店)』

最初に取り組んだのは、『漢字検定準1級 頻出度順問題集(高橋書店)』です。

ページ下の解答が赤シートで隠せるようになっているので、筆記用具がない状態でも勉強ができます。

ただし熟語の意味などの解説は無いので、意味を知りたいときは辞書が必要です。(おかげで漢字単体の意味を詳しく学ぶことが出来ましたが……)

この本は9年前に2級に合格したときに買ったものですが、今(2020年)であれば解説や別冊付録が充実している『カバー率測定問題集 漢検マスター準1級(ナツメ社)』がオススメです。

使用した教材2:『ポケット 漢検準1級問題集(成美堂出版)』

教材1の問題集を終えた後、不安があったので購入したのがこちらの『ポケット 漢検準1級問題集(成美堂出版)』です。

この本には、初めて目にする「頻出」漢字が複数ありました。

コンパクトながらも、熟語の意味・補足・注意点(間違えやすい漢字など)が簡潔に書かれています。

巻末には試験によく出る四字熟語・故事・(ことわざ)の一覧(意味の解説付き)があり、とても役に立ちました。

四字熟語を制する者は漢検を制す!!

漢検と言えば四字熟語の配点がとても高いことで有名で、準1級では200点中30点分(全体の15%)が四字熟語になっています。

苦手意識のある方も多いですが、四字熟語は出題パターンが少ないので 一番努力が実りやすい大問です。

苦手意識のある方はなおさら早めのうちに着手すべきです。

意味を調べるのは「四字熟語辞典オンライン」がおすすめ!

書き取り問題は「許容字体」でOK!

漢検準1級には、以下の画像のように解答に用いても正解とされる「許容字体」があります。

例えば餅は飠でもOK! 鯖は魚+青でもOK!

また、「稀代→希代」「叡智→英知」など、常用漢字へ書き換えも一部認められています。

簡単な方・自分が覚えやすい方で覚えるようにするだけでも、勉強への負担が軽くなります!

声に出して読もう!

漢字の勉強というと、ひたすら書いて覚える人が多いですが、声に出しながら覚えるとさらに記憶に定着します。

手で書いて、目で見て、声に出してそれを耳で聞いて……五感をフルに使って頭に刷り込んでいきましょう!

極めると、考えるまでもなく「即答」できるようになるよ!

わからない問題をまとめたシート
暇さえあればブツブツ言ってました。

最後に「本試験型」模擬問題で腕試し&知識を補強しよう

頻出順である程度基礎が固まったら、本試験型の問題集を問いて実際の試験形式に慣れていきましょう。

使用した教材:『本試験型 漢字検定準1級 模擬問題集(成美堂出版)』

この問題集は本番と同じレベルに作られています。ほぼすべての回で合格点を超えていれば、よほどのハズレ回じゃない限り大丈夫です。

巻末には、表外読みの一覧・常用漢字への書き換えがまとめられており、本番前の得点力UPに役立ちました。

漢検準1級は何時間くらい勉強すれば合格できるのか?

私の場合、総学習時間は200時間(期間にして4ヶ月)くらいです。

中には短い期間で合格された方もいらっしゃいますが、安全に合格を目指すのであればこれくらいの勉強時間は見積もっておいたほうがいいと思います!

受験料4,500円ももったいないし…!

漢検準1級 大問ごとの出題形式・対策法

ここからは、漢検準1級の大問別の出題形式と対策法を解説します。

大問内容配点難易度学習コスパ
(優先順位)
1読み30★★★★☆★★★★☆
2表外読み10★☆☆☆☆★★☆☆☆
3熟語と一字訓10★★★☆☆★★★☆☆
4共通の漢字10★★★★★☆☆☆☆☆
5書き取り40★★☆☆☆★★★★☆
6誤字訂正10★★★☆☆★☆☆☆☆
7四字熟語30★★☆☆☆★★★★★
8対義語・類義語20★★★★☆★★★☆☆
9故事・成語・(ことわざ)20★★★☆☆★★★★☆
10文章題20★★★☆☆★☆☆☆☆

200点満点。160点以上で合格!

大問1 読み

短文の傍線部の読み方を答える問題です。

大問1 問題例
問1・2は音読み、問3は訓読みで解答
  1. 父は豪宕な性格だ。
  2. 草木が蔚然と生い茂る。
  3. 状況をに伝える。

馴染みのない熟語が多数出題されるので、頻出度問題集を繰り返し問き、問題集の中だけでも「即答できる」状態にしておきましょう

問1~20は音読み、問21~30は訓読みで答えます。

そのため「肋骨」のように、問題番号で正答が変わる(問1~20なら「ろっこつ」問21~30なら「あばらぼね」)トリッキーな熟語もあります。

【問題例の答え】
① ごうとう ② うつぜん ③ つぶさ

大問2 表外読み

傍線部の常用漢字の読みを「表外読み」で答える問題です。

大問2 問題例
  1. 向きな努力を続ける。
  2. 瓢箪は胴がれている。
  3. 知人をコンサートにう。

「表外読み」とは、常用漢字表に載っていない読み方のことです。

そのため、問題例の3問目は「さそ(う)」ではなく「いざな(う)」が正解となります。

この問題は前後の文脈からある程度推測できる問題も多いので、難易度は低めです。

【問題例の答え】
① ひた ② くび ③ いざな

大問3 熟語と一字訓

熟語の読みと、その語義にふさわしい訓読みをひらがなで答える問題です。2つセットの問題ですが、完答(どちらも正解する)必要はありません。

大問3 問題例
  1. 礪行 ― 礪く
  2. 肇国 ― 肇める

熟語と訓読みは問題集と同じ組み合わせで出題されることがほとんどですので、セットで声に出して耳で覚えました

【問題例の答え】
① れいこう ― みが ② ちょうこく ― はじ

大問4 共通の漢字

2つの文の(   )内に共通して入る常用漢字を答える問題です。

(  )内の読み方は共通で、選択肢の中から選んで漢字に直します。(選択肢は全問題共通)

大問4 問題例
  1. 何なりと御( 1 )批ください。
    ( 1 )遠な理想を掲げる。
  2. 名を後( 2 )に残す。
    手紙に写真を一( 2 )添える。
  3. ( 3 )陰を惜しんで勉学に励む。
    彼女への思いを方( 3 )に納める。
【選択肢】こう / すん / よう / せい / せん

クイズに出てきそうな形式の問題ですが、漢検準1級の中で最も難しい大問と言っても過言ではありません。

点を稼げる問題ではなく、むしろ満点を阻止するためのような問題ばかり(例えば問1の答えは「高」ですが、「高齢」「高貴」などのメジャーな単語はほとんど出ない)です。

選択肢も設問5問に対し8つ。「ダミー」が3つもあります。

はっきり言って対策のコスパがあまりにも悪いので、ここに力を入れるくらいなら他の大問を取り組んだほうが良いです。

ちなみに、市販の問題集は「対策」とは名ばかりの簡単な問題が多く、まったくと言っていいほど役に立ちません。

きっと問題作る人も諦めてる

【問題例の答え】
(こう) ② (よう) ③ (すん)

大問5 書き取り

短文の傍線部を漢字で答える問題です。

最後の数問は同音(同訓)異義語ですが、完答ではないので過度に気にする必要はありません。

大問5 問題例
  1. 予想外の出来事にアゼンとする。
  2. 客人にセンベイを出す。
  3. セッケンで顔を洗う。
  4. 新製品が市場をセッケンする。

これまでの大問とは違い、聞いたことのある熟語を問われることが多く、「役に立つ勉強をしている」感があります。

書き問題に共通して言える対策法は、やはり「書いて覚える」こと。

漢検の採点は厳しいので、日頃から丁寧に書く練習をしましょう。

【問題例の答え】
唖然 ② 煎餅 ③ 石鹸 ④ 席捲

大問6 誤字訂正

やや長めの短文中の間違えている漢字を探し、正しい漢字に直す問題です。

大問6 問題例
  1. 訓練中に戦闘機が墜落し頻死の重症を負った乗員は、懸命な治療の甲斐あって見事恢復を遂げた。
  2. 花火大会は立錐の余地もないほどの観客で賑わい、耳を弄する轟音が響き渡っていた。

採点は完全解答(誤字である漢字の指摘・正しい漢字の両方正解で初めて正解)です。

この大問は、熟語を知っていないと誤字の指摘ができません。他の大問の漢字学習が何よりの対策といえます。

【問題例の答え】
 ②

大問7A 四字熟語(書き)

前半部分、もしくは後半部分が空欄になった四字熟語を埋める問題です。ひらがなの選択肢の中から選んで漢字に直します。(選択肢は全問題共通)

大問7A 問題例
  1. (   )兎走
  2. (   )猛進
  3. 図南(   )
  4. 邑犬(   )
【選択肢】ぐんばい / ちょとつ / ほうよく / うひ

先程も書きましたが、四字熟語は重要な得点源になるので、特に重点的に勉強しておくことをおすすめします。

問題集で出題された前半部分だけ・後半部分だけではなく、四字熟語として(読み方や意味もセットで)覚えてください。

意味を調べるのは「四字熟語辞典オンライン」がおすすめ!

【問題例の答え】
烏飛(うひ)(兎走) ② 猪突(ちょとつ)(猛進) ③(図南)鵬翼(ほうよく) ④(邑犬)群吠(ぐんばい)

大問7B 四字熟語(意味と読み)

設問の意味に合う四字熟語を選択肢から選び、四字熟語の傍線部の読みを答える問題です。

大問7B 問題例
  1. 貴重なものや、重要な地位のこと。
  2. 互いに主張して話がまとまらないこと。
【選択肢】九鼎大呂 / 鳩首協議 / 甲論乙駁

四字熟語の出題範囲は書き取りと一緒です。四字熟語と意味をセットで覚えておけば恐れることはありません。

問題の形式が違うので解説を分けましたが、大問7Aで学んだことがそのまま7Bで活かせます。

【問題例の答え】
① きゅうてい(九鼎大呂) ② おつばく(甲論乙駁)

大問8 類義語・対義語

設問の熟語の類義語(問1~5)と対義語(問6~10)を答える問題です。

ひらがなの選択肢の中から選んで漢字に直します。(選択肢は全問題共通)

大問8 問題例
  • 【対義語】平坦
  • 【対義語】憂慮
  • 【類義語】市井
  • 【類義語】的中
【選択肢】けんそ / こうかん / せいこく / あんど

基本的には問題集の対策で十分です。頻出の出題パターンは少ないので、少しの問題演習で点が伸びると思います。

基本的にはと言ったのは、本番の試験では10問のうちの数問が問題集ではあまり見かけない熟語になっており、純粋な教養も求められるからです。

【問題例の答え】
険阻(けんそ) ② 安堵(あんど) ③ 巷間(こうかん) ④ 正鵠(せいこく)

大問9 故事・成語・諺

故事成語や(ことわざ)のカタカナ傍線部を漢字に直す問題です。

大問9 問題例
  1. エンジャク安んぞ鴻鵠の志を知らんや
  2. シュウビを開く
  3. キュウコウに鳴き声天に聞こゆ

初めのうちは馴染みのないものばかりで大変ですが、頻出の問題は限られているので対策すれば大きな得点源になります。

私は問題集で出題された部分以外の漢字(例えば問題例①の鴻鵠など)も書けるようにしておきました。

四字熟語と違って意味は問われませんが、意味を覚えたほうが記憶に定着しやすいので 時間に余裕があれば意味も覚えましょう。

【問題例の答え】
燕雀 ② 愁眉 ③ 九皐

大問10 文章題

明治~昭和初期の文学作品や論説文からの出題です。

大問10 問題例

①流暢の代りに、絶対に人に疑を抱かせぬ重厚さを備え、諧謔(かいぎゃく)の代りに、②ガンチクに富む譬喩(ひゆ)()つその弁は、何人といえども逆らうことの出来ぬものだ。もちろん、夫子の云われる所は九分九厘まで常に③謬り無き真理だと思う。

(中島敦『弟子』より)

文中の傍線部のカタカナを漢字に(5問@2点)、漢字をひらがなに(10問@1点)する問題です。

基本的には大問1(読み)・大問2(表外読み)・大問5(書き取り)を対策しておけば大体カバーできるので文章題用の特別な対策は不要です。

【問題例の答え】
① りゅうちょう ② 含蓄 ③ あやま

漢検準1級のあれこれ(試験概要・申込方法・合格率一覧など)

最後に、漢検準1級の試験概要・申込方法・合格率一覧について説明します。

漢検の試験概要

漢検は、年3回(2月・6月・10月)開催されます。

2級までは「準会場」での団体受検やコンピュータを使ったCBT受検が可能ですが、準1級からは漢検協会で公式に用意された「本会場」のみの受検となります。

申込方法

漢検は、以下の4つの方法で申込みができます。

2020年現在、準1級の受検料は4,500円(税込)です。

漢検準1級の合格率

漢検準1級の合格率は、平均して15%前後です。

漢検の公式データより、以下の表にまとめました。

参考 年度・回ごとの級別志願者数・合格者数日本漢字能力検定
開催年度第1回
(6月開催)
第2回
(10月開催)
第3回
(2月開催)
平均
2007年(H19)13.1%5.3%15.5%11.3%
2008年(H20)13.9%11.2%16.3%13.8%
2009年(H21)13.8%14.6%13.4%13.9%
2010年(H22)12.7%26.3%17.4%18.8%
2011年(H23)13.0%22.8%10.9%15.6%
2012年(H24)3.8%19.6%14.3%12.6%
2013年(H25)11.9%17.2%8.2%12.4%
2014年(H26)20.1%18.5%10.6%16.4%
2015年(H27)14.8%9.0%12.8%12.2%
2016年(H28)25.1%15.5%15.9%18.8%
2017年(H29)16.3%22.6%9.2%16.0%
2018年(H30)6.3%7.7%21.7%11.9%
2019年 (R1)15.4%13.4%17.4%15.4%
2020年 (R2)開催中止
平均13.9%15.7%13.9%14.6%
10%未満は青 20%以上は赤で表示

私が合格した令和元年第1回は15.4%と平均的な回でしたが、中には10%を切る「ハズレ回」もあります。

合格者だけの特典

漢検準1級・1級に合格すると、「漢検生涯学習ネットワーク」というコミュニティに加入できる権利がもらえます。

漢検生涯学習ネットワークの会員証

加入すると、金ピカの会員証が届き、会員通信・機関誌の無料購読ができたり、全国各地で開催されるセミナーに参加できるようになります。


今回は漢検準1級に挑戦してみたい!という方向けに、私が漢字検定準1級に一発合格した勉強法(対策)と問題集を紹介しました。

漢検準1級は実用性はほとんどありませんが、漢字が好きな人にとってはとても楽しいですし、人に自慢もできちゃいます。

この記事がこれから勉強をする皆さんの手助けになれば幸いです。